令和6年の年始を直撃した能登半島地震に続き、日航機と海上保安庁の航空機が衝突する事故が起き、それぞれ多くの方が
亡くなられ、また負傷されました。
被害を受けられた皆様には、心よりお見舞い申し上げます。
災害により被害を受けられた場合、手続きをすることで申告・納税については期限の延長等が認められる場合があります。
いくつかご紹介します。
災害により申告・納税等をその期限までにできないとき(交通途絶等)は、所轄税務署長に申請し、その承認を受けることにより、その理由のやんだ日から2か月以内の範囲でその期限が延長されます。
納付期限の近いところで言うと、1月20日が納付期限の源泉所得税及び復興特別所得税の納付について、災害により被害を
受けたために期限までの納付ができない場合には、期限の延長を受ける手続があります。この手続は、期限が経過した後でも
行うことができますので、被災の状況が落ち着いてからでも申請が可能です。
災害により、財産に相当な損失を受けた場合は、所轄税務署長に申請し、その
承認を受けることにより、納税の猶予を受けることができます。
災害によって、住宅や家財などに損害を受けたときは、確定申告で 所得税法に定める雑損控除の方法(この雑損控除の損失額には豪雪による家屋の倒壊を防止するための屋根の雪下ろし費用も含まれます。)、
災害減免法に定める税金の軽減免除による方法のどちらか有利な方法を選ぶことによって、所得税の全部又は一部を軽減することができます。
また、給与等、公的年金等、報酬等から徴収される(又は徴収された)源泉所得税の徴収猶予や還付を受けることができます。
消費税についても以下のような取扱いがあります。
災害により被害を受けた事業者が、当該被害を受けたことにより、災害等の生じた日の属する課税期間等について、簡易課税制度の適用を受けることが必要となった場合、又は適用を受けることの必要がなくなった場合には、所轄税務署長に申請しその承認を受けることにより、災害等の生じた日の属する課税期間から簡易課税制度の適用を受けること、又は適用をやめることができます(災害によって事務処理能力が低下したため、一般課税から簡易課税への変更が必要になった場合や、棚卸資産その他業務用の資産に相当な損害を受け、緊急な設備投資を行うため、簡易課税から一般課税への変更が必要になった場合などに適用されます)。
税理士法人優和では、今回の災害により被害を受けられた方にも、状況に応じ、適切な対応をアドバイスさせていただきますので、お困りの際は、お気軽にご相談ください。
京都本部 良川