今年も2月中旬となり、確定申告のシーズンとなっています。昨年(平成30年)1年分の個人所得を集計して所得税を計算し、申告書を税務署に提出する手続きが確定申告ですが、今回の確定申告から、スマホで確定申告書の作成・提出ができるようになったのをご存知でしょうか?
これまでも、国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」から、パソコンで申告書を作成して提出することはできましたが、平成31年1月から同コーナーが更新され、スマホでも確定申告書を作成・提出することができるようになりました。
(1)スマホで確定申告書を作成できる人は誰か? スマホで確定申告書を作成することができるのは、次のいずれの条件にも当てはまる人になります。
・ 給与所得者で、給与を受けているのが1箇所のみであり、その給与について年末調整が済んでいること
・ 給与所得以外の所得がないこと
・ 医療費控除や寄付金控除の適用を受けること ・ 医療費控除や寄付金控除以外に、確定申告で追加する控除や年末調整の内容に変更が無いこと 従って、2箇所以上の勤務先からの給与について確定申告しようとする人や、給与以外の収入(個人事業による所得や、賃貸を行っている場合の不動産所得、副業による雑所得、公的年金など)がある人は、スマホで確定申告をすることができません。 ※このような人でも、これまで通り、パソコンで申告書を作成・申告することは可能です。
(2)スマホで作成した申告書を提出する方法は?
【電子申告】 スマホで作成した申告書は、国税庁の電子申告システム「e-tax」を利用して、そのまま電子申告することが可能です。 これまで「確定申告書等作成コーナー」からe-taxで電子申告するためには、マイナンバーカードとカードリーダライタ(マイナンバーカードの電子証明書を読み取るための機械)が必要でした。今回から、この「マイナンバー方式」に加えて「ID・パスワード方式」を選択することが可能になりました。 「ID・パスワード方式」は、IDとパスワードさえ発行すれば、特別な機械を購入する必要がないため、こちらも手軽になりました。但し、最初にこの方式を採用する際に、税務署の窓口で本人確認を受けた上でIDとパスワードを発行してもらう必要があります。
(3)電子申告ができない場合はどうしたらいいか?
【紙提出】 電子申告ができない場合は、スマホ上で作成した申告書を紙に印刷して、税務署の窓口に持参するか郵送することになります。家にプリンタがない場合には、コンビニ等のプリントサービスで印刷して提出しても大丈夫です。 昨年(平成30年)分の所得についての確定申告は、平成31年3月15日(金)までに行う必要があります。
京都本部 吉田