国税庁から平成28年度査察概要が発表されました。
平成28年度における脱税総額は161億円ということで前年度より22億円増加しているという結果になりました。
平成 28 年度の査察においては、例年に対して、消費税の輸出免税制度を利用した大口の不正還付などの事案を告発するといった消費税事案に積極的に取り組み、過去5年間で最も多くの告発が行われました。その他にも国外取引を使って不正に国外に資金を留保させるなどの国際事案の多くが告発されています。
その告発件数については総数が132件、そのうち法人税が79件、所得税が27件、消費税が23件、相続税が2件、源泉所得税が1件となります。消費税については去年が12件で、今年は倍近くまで増えており、法人税については去年と比べて10件増えております。
他には28年度の告発された業種でもっとも多かったのは「建設業」で30件、その次が「不動産業」で10件という結果になっております。「建設業」については平成26年が8件、平成27年が15件というように増えております。
平成29年度についてもこれらを踏まえて査察が行われる可能性が高いと思われますので国際取引を行われる方などは注意が必要です。
京都本部 近藤