平成26年1月から新たに、「NISA(ニーサ)」と呼ばれる少額投資非課税制度がスタートします。
NISAは、毎年100万円を上限とする株式投資や投資信託の新規購入分を対象に(すでに保有しているものは対象外)、その配当や譲渡益を最長5年間、非課税にする制度です(本来の税率は20%)。よって、投資総額最大500万円が非課税となります。投資可能期間は10年間(平成26年~35年)です。
なお、NISAはイギリスのISA(アイサIndividual Savings Account=個人貯蓄口座)を参考にしています。ISA は、1999年(平成11年)よりイギリスで導入された制度で、導入から12年で「株式型NISA」の残高が約25兆円に積み上がりました。同国民の約4割が利用しており、資産形成や貯蓄の手段として広く定着しています。
NISAをきっかけに、「貯蓄」から「投資」による将来への資産づくりを促し、家計から企業へ資金が流れることで経済の活性化につながることも期待されています。
NISAを利用するには、金融機関で専用口座の開設が必要です。口座の申し込みは平成25年10月から始まります。
ただ、いくつかの注意点があります。開設できる口座は1人1口座のみで、平成29年までは金融機関を変更できません。非課税枠の未使用分の翌年への繰り越し、売却分の再利用もできません。また、売買損失は、課税される他の口座の収益との損益通算はできず、損失の繰り越し控除もできません。
短期に何度も売買すると非課税枠を使いきってしまうことになりますので、中長期保有に向いている制度です。
なお、金融機関によって購入できる商品は異なります(投資信託はほとんどの金融機関で取り扱い、株式は証券会社のみ)。投資には当然リスクがあります。投資したい金融商品を十分に検討し、じっくり金融機関を選びましょう。
京都本部:脇田