決算期の変更をする企業が増えているようです。
IFRS導入という大企業特有の事情もあるのでしょうが中小企業にとっても、ちょっと考えてみる価値はあります。
国税庁の統計年報から見ると 約20%が3月、次に多いのは9月の約11%、これに12月、6月と続きます。
昔は、税務署の異動の時期がいいという都市伝説もありました。
会計事務所が3月はまじ勘弁といってくることもあるでしょう。
3月決算なら、税法改正を最初に受ける可能性が高くなります。
減税ならいいのですが、増税なら逆に早く適用されることにもなります。
理想的には、売上の多い、もしくは利益の多い月の前になります。
なぜか?
それは、もっとも多く入ってくるお金が納税に消えるのではなく少なくとも1年間は投資に回せる、または、売上の少ない月の資金繰りに回せるからです。
年間を通しての利益や納税は出るのに、なんとなく銀行借入が増える、返せてない ということはありませんか。
電卓上では、それで借入が増えるのはおかしいとなりますが気持ちや保険の部分もあるので、一定期間 資金繰りが良くないと返済はできないものです。 あれば使うし。
季節変動の大きい業種は一考の価値ありです。
決算月の変更は
・株主総会の特別決議
・定款の事業年度を変更
・税務署等の行政機関への異動届出書の提出
以上になります。
事業年度の変更は登記事項ではないので、法務局の手数料はかかりません。
思い入れやこだわりもありますが、手間だけで見ればハードルは低いようです
京都本部 吉原 順