最近は体罰の問題などで、叱り方が注目されています。叱り方のセミナーまで開かれていて教師だけでなく部下を持つ上司など受講者は増加の一途だそうです。
人を叱ったりほめたりすることはよくありますが、叱る方の気持ちがいつも伝わっているかというと、必ずしもそうではありません。 「叱る」ときに注意すべきことは、決して感情的になってはならないそうです。厳しく叱る真剣さは必要ですが、感情的になると余計なことまで口に出し、人格否定につながることが多いからです。特に人前で叱責されると、立場の弱い者にとってプライドは傷つき、まして人格否定されると、信頼関係は一気に崩れてしまいます。厳しく叱った時は、最後に助言や励ましの言葉をかけるなど、しこりが残らないように関係修復をしておくことも大切とのことです。
一方、「ほめる」というのは、「おだてる」ことではなく、本心から出た言葉でなければ通じません。口先だけのほめ言葉は、最初は心地よく聞こえても、そのうちに軽べつされるようになります。その人の行動や資質、成長ぶり、人間性などの持ち味を日頃からよく観察し、心で受け止めていることが大切です。そして、その気持ちがタイミ ングよくほめ言葉になった時に、自分をよくみてくれているなと感じ、心に通じるのです。人はほめられて育つと言いますが、良いところを見るように心がける必要があります。 「冷静に考えて叱り、気持ちを込めてほめる」、これがその人の心を捉え、信頼関係を高めるコツだそうです。「叱り方、ほめ方」次第でその場の雰囲気が明るくなり、活気づくのです。
どのような場面でも当てはまるので、常に心にとめておきたいものです。
京都本部 I