社叢という言葉を最初に聞いたときは何のことかわかりませんでした。簡単に言えば「鎮守の森」のことです。鎮守の森と聞けば、それなりにイメージも湧いてくるかと思います。街中であったり、山の麓であったり、田園風景の中であったりと。社叢は非常に古い時代から残されてきたものが多く、大昔のその地域の姿を偲ばせてくれる貴重な自然遺産でもあります。 そこから、古の植生だけでなく、人々の暮らしなど多くのことが研究されています。 ただ、有名な神社などでは、地域や自治体による保護も行われていますが、小さな神社の社叢は多くの場合、荒廃しているか、開発されてほとんど原型を留めていないケースが増えています。 自然の縮図ともいえる社叢は面積が小さいことが多く、まわりの影響も受けやすく、適切な保護をしないとだんだんと枯れていくこともあります。 鎮守の森を開発するなんて! と思われる方もおられるでしょうが、得てして境界があいまいだったり、先祖が寄付したものとか、一時的に貸してるだけだと土地の値段が上がると子孫が不穏な考えをもったりするケースが多いものです。 みなさんの思いでの鎮守の森は、昔のままで残っているでしょうか?
NPO法人 社叢学会 http://www2.odn.ne.jp/shasou/
京都本部 吉原