トピックス

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中小企業者の定義の見直し

平成31年4月1日以後に開始する事業年度から租税特別措置法上の中小企業者の範囲が縮小され、中小企業者として今まで適用することが出来ていた中小企業経営強化税制や中小企業投資促進税制、賃上げ等に係る税制など中小企業者向けの特例税制の適用が受けられなくなる法人が今回の見直しで出てきます。

まず改正前の中小企業者の定義ですが、下記のようになります。

  • 資本金の額または出資金の額が1億円以下の法人
  • ただし資本金の額または出資金の額が1億円超の法人(以下、大規模法人)に発行済株式等の2分の1以上を所有されている法人、および2以上の大規模法人に発行済株式等の3分の2以上を所有されている法人を除く

となっていました。これは間接保有を含まず、直接保有のみで判定する点がポイントです。

改正後では②の大規模法人に次の法人が追加され、判定対象の法人の発行済株式等から自己株式または自己の出資を除外するものとなります。

【大規模法人に追加された法人】

・大法人による完全支配関係がある法人

  これは直接保有だけでなく、間接保有も含められます。

・100%グループ内の複数の大法人に発行済株式等の全部を直接または間接に保有されている法人

   (例) 親:大法人(資本金5億以上の法人)→

      子:大法人100%支配の資本金1億円以下の法人→

      孫:子50%支配の資本金1億円以下の法人

      今まで孫は中小企業者に該当していたが、改正後では中小企業者に該当せず。

という具合に令和2年3月決算法人については持分関係が何階層にも及ぶ企業グループの法人に対する中小企業者の租税特別措置法の適用の可否判定には今一度慎重なチェックが必要になります。

京都本部 加藤


ほうれん草はお浸しで

 私が税理士法人優和に入社し、約1年半ほど経過した。社会人生活を送る中で、毎日毎日諸先輩方から実務はもちろん、社会人としてのマナー・礼儀等についても教わっている。教わったものの一つに「報連相」という言葉がある。今時小学生でも知っている言葉だ。

「部下は上司や先輩に報告・連絡・相談をちゃんとしましょう。そうしないと業務が円滑に進まないから顧客にも迷惑が掛かります。分かった?!」

 確かにそういった意味でも報連相は重要である。実際、私も税務で分からないことがあれば先輩に相談に行きまくっているので、先輩は(また来たよコイツ・・・)、先輩の周りの席の方も(また来たよコイツ・・・)と心の中では若干鬱陶しがっているに違いない。私の場合は相談の質という面もあるだろうが、それを抜きにしても報連相のおかげで業務が円滑に進んでいることに間違いはない。ただし、報連相の考え方は時代とともに変化しており、別の意味での報連相があることを忘れてはならないとも感じる。
 
 報連相という言葉は元々、とある社長が優秀な社員が辞めてしまったことをきっかけに、「報告・連絡・相談のできる風通しの良い職場環境を作りましょう」といった意味で広まった言葉だそうだ。それが時代とともに変化し、今では「集団としてのパフォーマンスを向上させるために報告・連絡・相談をしましょう」といった意味で広く浸透している。そのため、元々の意味を知らず報連相という言葉を使っている人が多いのではないだろうか。
 
 そういった影響もあるのか、現在SNSなどから広まった報連相の新しい考え方として、

                    「報連相はおひたしで」

という言葉がある。報連相が部下がするものであるならば、目上の者はそれをおひたしにして返しましょうというのである。以下がその意味である。

                    お・・・怒らない
                    ひ・・・否定しない
                    た・・・助ける(必要であれば)
                    し・・・指示する


 この考え方について、「これだからゆとりは。私が昔の頃は~(以下省略)」と、いわゆる昭和の我慢の世代の方達には受け入れられないことが多いだろう。しかし、おひたしは元来の意味であった風通しの良い職場づくりを思い出すためのきっかけにすぎないのではないだろうか。新しい考え方でも何でもない。忘れ去られた報連相のもう一つの側面を理解するために必要な考え方だと私は感じている。
 私に後輩ができる日がくるとしたら、おひたしを心掛けられる先輩になりたいと思った今日この頃である。


※茨城本部で教えて頂いている先輩方はおひたしがすごいので、この場を借りてお礼を申し上げさせて頂きます。いつもありがとうございますっ!!!!!
                                            茨城本部 三浦


確定申告期限の延長

毎日新型コロナウイルスのニュースで、心配がつきませんね。

うがい、手洗いをしっかりと行い栄養と休息をしっかりと取ってウイルスに負けない毎日を過ごして行きましょう。

さて、毎年この時期は確定申告の追い込み時期です。納税者の方も、税務署の職員の方も会計事務所もてんてこまいだったりします。今年はいつもと様子が変わりましたね。

令和元年分は申告期限、納税期限とも延長されます。

 所得税・贈与税;3月16日→4月16日

 個人消費税  :3月31日→4月16日

所得税の青色申告承認申請や青色事業専従者給与に関する届出(変更届出)等延長の出来るものと出来ないものがあります。

法人税関係については、本日においては未定、現行のままです。

延期されているとは言え、ギリギリまで置いておかずに準備の出来る方はどんどん進めてまいりましょう。 

 京都本部 下田


消費税申告期限の延長

先日発表された税制大綱の中に消費税の申告期限の延長があります。

改正前は事業年度終了の日から2か月以内が消費税の確定申告書の提出期限でしたが、改正後はその提出した日の属する事業年度以後の各事業年度の末日の属する課税期間の消費税の確定申告書の提出期限を1月延長となります。

【改正前】

法人税の申告期限延長の特例の適用を受ける法人であっても、消費税の確定申告書の提出期限は延長されなかったため、事業年度終了の日から2か月以内が消費税の確定申告書の提出期限

【改正後】

法人税の申告期限の延長の特例を受ける法人が、消費税の確定申告書の提出期限を延長する旨の届出書を提出した場合には、その提出した日の属する事業年度以後の各事業年度の末日の属する課税期間の消費税の確定申告書の提出期限を1月延長

申告期限を延長していない場合の延滞税は損金不算入、申告期限の延長をしている場合には延滞税は損金不算入ですが、期限延長分の利子税は損金算入となります。

今までは決算が確定する前に消費税を納め、もし税額が変更になる場合は、修正申告か更生の請求を行う企業もあったかと思います。修正申告の前に税務調査の通知が来てしまうと過少申告の指摘がある場合もありますし、申告しなかった場合は無申告加算税の対象となってしまいました。

軽減税率が導入されたことから消費税の精査も時間がかかるようになったため、事務手続きを軽減させる対策かは不明ですが、法人税の申告期限と同時に行えることとなるので、決算確定とのタイミングがズレず追加で修正申告等をする手間が少なくはなりそうです。

こちらの適用は2021年(令和3年)3月31日以後に終了する事業年度の末日の属する課税期間から適用となります。

池袋本部 有本


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