優和スタッフブログ

税金・会計

借入金と不動産

日本人はどうしても借入というものに悪印象を持っています。
全額返さなければならないという先入観というか恐怖感でしょうか。
東京のある金融機関は、住宅ローンについて、流動性預金の額だけ金利を
免除する商品を販売しています。 それでも、繰上返済をみんなしたがります。
これは、不動産資産の目減りや将来の収入への不安とともに少しでも借金を
減らしたいという行動です。
日本は1000兆円を超える借金を抱えるとはニュースでよく聞く言葉です。
だが、半分近い資産を指摘することはあまりありません。
全額返さなければならないような言い方に受け取る側は絶望というより、投げ
やりに近い気分です。 
話がずれましたが、景気も悪くなり、会社の業績も悪化したころから、
借金の総額に絶望し、動きが取れない、意欲をなくす
経営者も少なくありません。 円滑化法の終了を前に全額とは行かなくても回
収して白黒つけたいという金融機関の動きも増えてくるはずです。
私達は、経営者に今返す必要がある借金か、あっても問題ない借金か
適切にアドバイスし、金融機関との交渉に当たらなければなりません。
再生協議にかかっていたり、返済猶予を受けていると多くの場合、全額返済を
前提とした計画を出すことになります。期間は最長20年でしょうか。
20年で返せる借金なら、なんの問題もないはず、現実にはそれが難しいから
こその再生協議や返済猶予なのです。
金利負担と収入を見ながら、かつ、担保状況を勘案して借り換えしながら
経営できるレベルまでを目標として事業計画をたて、金融機関と協議していく
ことが必要です。
不動産を持たない会社の交渉ほど、事業計画は私達の出番とも言えますが
不動産を持っている経営者の売って返して少しでも楽になりたいという
追い込まれた思いに対し、適切に判断してアドバイスしなければなりません。
この判断は会社の命運を決めてしまいます。
売って全額返せるならいいでしょう。少し軽くなるだけなら、その後どうなるのか
金融機関はどう出てくるのか考えることです。
最近は担保をあまり重視しないとは金融機関の言葉ですが、それは本音ではありません。
あっても意味はない返せと圧力をかけられているのです。
しかし、不動産をもっているからこそ交渉できることも多いはずです。
京都本部 吉原


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