最近本屋さんで見つけて、ついつい買ってしまった本に「いつのまにか変わってる地理・歴史の教科書」という本があります。これは新しい発見や学説により中学校・高校の歴史や地理の教科書の内容や表示が時代とともに変わってしまっている部分が結構あるというもので、たとえば聖徳太子なんかは今の教科書では厩戸皇子と表示されいるとのことです。
また私が学生の時には当り前のように載っていた歴史上の人物の肖像画も実は別人ということが最近分ってきた例が多く、源頼朝や足利尊氏、武田信玄は別人ということで今の教科書ではそれらの肖像画はほとんど出てこなくなっているようです。(教科書ではまだ本人として載っているようですが西郷隆盛としてよく出てくる肖像画も実は弟の従道をモデルとしたもので随分本人とイメージが違うようです。そういえば前に幕末維新の志士が一同に会した写真を見たことがありますが西郷といわれている人物はチェ・ホンマンそっくりでした。)
話はそれますが戦国時代に登場する豊臣秀吉の子、秀頼や小早川秀秋の現在残る肖像画を見たことがあるでしょうか?両者とも、ひ弱そうな情けない感じで描かれています。でも実際の秀頼は恰幅がいい武者という記述もありますし、小早川についても少なくとも一軍の将だったわけですからそれなりの武将だったのではないでしょうか。しかし前者は時の権力者である徳川の時代に描かれたものが多く、後者は裏切り者のイメージが強いため、あのような感じになってしまったのでしょう。しかしながら歴史小説を読んでいて両者が出てくるとどうしても肖像画のイメージを思い浮かべて読んでしまいます。普段人と接する時もついつい最初についたイメージでいつまでも接してしまうことがありますが気を付けたいものですね。
京都本部 古吉