今回は遺族年金について記載します。
遺族年金と言うと、余り馴染みはないかも知れませんが、もしも自分の夫や妻にもしものことがあったときに支払われる年金になります。
もちろん、社会保険の加入状況に応じて年金の金額や種類が異なります。
今回は、簡単に用語の説明をさせて頂きます。
遺族年金と一言でいっても、色々な種類の年金があります。
具体的には、①遺族厚生年金、②遺族基礎年金、③中高齢寡婦加算です。
1.遺族厚生年金
厚生年金に加入している方(2号被保険者)が亡くなった場合に、遺族に支払われる年金です。特徴としては、一生涯支払いがなされる点があります。納付する年数に応じて支給される金額が変動するのですが、例えば25年未満の納付だと生涯平均月収の1.25倍ほどと言われています。
仮に平均月収が40万円で20年務めた方ならば50万円/年額です。
余談ですが、再婚すると支給停止となりますのでご留意ください(笑)。
2.遺族基礎年金
国民年金及び厚生年金に加入している方(1,2,3号被保険者)が亡くなった場合に支給されます。特徴としては、子供がいる必要があります。年金法上の子供は18歳になるまでという定義があるため、具体的には18歳になると支給停止となります。
金額は779,300円/年で、子供の人数で加算があります。
子供の加算は1人目と2人目までは224,300円/人で3人目以降は74,800円です。
例えば、18歳以下の子供が3人いるとすると、
779,300+224,300+224,300+74,800=1,302,700円/年です。
3.中高齢寡婦加算
厚生年金に加入している方(2号被保険者)が亡くなった場合で、妻に限りもらえます。遺族基礎年金が子供が18歳になり、支給停止になったら支給がスタートし、自分自身の老齢基礎年金がもらえる年齢の65歳になるまで支給されます。
40歳~64歳までもらえます。
金額は584,500円/年です。
このように、もしも自分の配偶者等が亡くなった時には遺族年金が支給されます。
ただし、金額については思いのほか少ないと思われるかも知れません。
仮に夫が居なくなったあとに同様の生活をするために必要な資金を示す方式でホフマン方式があります。ホフマン方式によると、同レベルの生活を継続するには、夫の月収×70%が必要となるそうです。
身近な人に何かあった時に備えておくことも必要ではないでしょうか。
今回の記載内容が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
茨城本部 楢原 英治