経済産業省が毎月末に発表する経済指標の中に、鉱工業生産指数というものがあります。
2010年を100として比較しています。
30日の日経では、6月速報値が前月比3.3%低下の96.7です。 一方、出荷指数は1.9%の低下在庫指数は1.9%上昇の110.5.在庫率指数は3.5%上昇の111.6となっています。
3.3%の低下幅は2011年3月の東日本大震災時に次ぐ大きさです。
数字からわかることは、4月が消費税増税の反動で悪い数字が出ましたが、その持ち直しが期待された5月が弱かった。それでは6月にずれ込んだかと思っていたが、さらに悪くなった。
在庫指数の上昇と合わせると、生産したが、販売が思うように伸びず在庫がたまってきていることが
伺えます。
指数をみる限りでは、7月以降は大幅な在庫調整からの生産抑制が始まるのではと見られます。
また、総務省統計局が発表する家計調査報告6月速報では勤労者世帯の実収入、消費支出ともに減少が続いています。
特に実収入は9ヶ月連続のマイナス。 消費支出は3月こそ駆け込みで8%台の増でしたがそれ以降は4~6%の減が続いています。
顧問先との話では、食べ物関係を中心にあまり影響は感じられないという先と、4月以降非常に
厳しいという先に分かれます。
その時、夏以降、中小企業も増税分の納税が本格化するので、本番はその時からと話しています。
確かに、求人は増え、現場では採用もままならないのが現状です。
(でも、ピークは過ぎた感じです)
新聞の紙面でも求人に関する見出しが大きく出ることがありますが、その脇の地味な経済指標欄では厳しい現実を見せつつあります。
京都本部:吉原