台湾にある故宮博物院に行ってきました。ここは、中国の国宝が展示されていて、世界4大博物館の1つに数えられています。所蔵品の数は約65万点あり、入れ替えがあります。全部の所蔵品を見るのに10年かかると言われています。
展示品の中で特に有名な至宝が2つあります。1つは、「翠玉白菜」という翡翠で出来た白菜です。白菜に子孫繁栄を象徴するキリギリスとイナゴが付いています。翡翠本来の緑と白色の部分を活かして、彫られています。もう1つは「肉形石」という石で出来た豚の角煮です。石とは思えないほど、本物そっくりです。
個人的に一番感動したのは、「彫象牙 透花人物套球」という多層球状の象牙細工です。透かし彫りの球の中に一回り小さい球が入っていて、それが何と21層にもなっています。しかも全てが回転するそうです。3代120年かけて完成した、驚異的な秘宝です。神業的な技術に本当に驚きました。他にも、虫眼鏡で見ないと分からないくらいの細かい彫刻品など、目を見張る宝物がたくさんありました。
ミュージアムショップも充実していました。一番人気の翠玉白菜をモチーフにした物やレプリカなど、種類がたくさんあり、見応え十分です。
休憩に茶芸館「三希堂」でお茶を飲みました。店名は清の乾隆皇帝の書斎の名にちなんでつけられたものです。メニューには皇帝が愛飲した三清茶、凍頂烏龍茶、北京の宮廷菓子、点心などがあります。お茶はポットでサーブされ、お湯の注ぎ足しをしてもらえるので、何杯も飲みながらくつろぎました。
モダンチャイナの空間の中で、中国の歴史~新石器時代から明、清時代に至るまで~に触れられる素晴らしい場所です。
京都本部 脇田